後藤正治ノンフィクション集 第10巻 『清冽』『奇蹟の画家』『孤高の戦い人(Ⅱ)』



内容紹介
『清冽』◎第十四回桑原武夫学芸賞受賞。
初版2010年/登場人物:茨木のり子
◆「時代の相貌は著しく変わり続けた。けれども、いつの世も人が生きる命題に何ほどの変わりはない。自身を律し、慎み、志を持続して成すべきことを果たす。それが茨木のり子の全詩と生涯の主題である」──。女流詩人の人生とその意味を鮮烈に描く『清冽』。

『奇蹟の画家』
初版2009年/登場人物:石井一男
◆神戸に住む清貧の画家・石井一男は画商に見出され世に出た。「女神像」を"最期の一枚"とした人、生きるよすがとした人、癒しとした人……。一枚の絵が世に伝わり、染み入っていく様を描いた『奇蹟の画家』。

『孤高の戦い人』
初版2009年/登場人物:上田利治、伊達公子、岡野功、古賀稔彦、谷本歩実、仰木彬
 ※ 後藤正治ノンフィクション集 第9巻『孤高の戦い人』に、
   松井秀喜、小川良樹、福永祐一、北橋修二の話を収録します。
◆一流のアスリートの世界を描く、スポーツノンフィクション。
一瞬の判断が明暗を分ける勝負の世界で、いかに勝利を手中にするか―。野球場で、テニスコートで、道場で、人生を凝縮したような光を放つ一流のスポーツ選手がいる。彼らのこれまでの歩みには、どんな物語があるのか。また、行く手には何が見えているのか。


関連カテゴリ:
後藤正治×ブレーンセンター
  後藤正治ノンフィクション集(全10巻)
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 ノンフィクション
  ノンフィクション:後藤正治ノンフィクション集(全10巻)
  ノンフィクション:スポーツ
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 シリーズ一覧:後藤正治ノンフィクション集(全10巻)
商品コード:
9784833902601
販売価格(税込):
2,640

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(選択中のタイトル:後藤正治ノンフィクション集 第10巻 『清冽』『奇蹟の画家』『孤高の戦い人(Ⅱ)』)

書籍情報

発行日:2016/3/31 、 判型:文庫判 ・ソフトカバー 、 頁数:756頁 、 その他- 、 装幀:鈴木一誌+山川昌悟 、 発行:ブレーンセンター

著者

後藤 正治(ゴトウ マサハル)

1946年、京都市に生まれる。1972年、京都大学農学部を卒業。
ノンフィクション作家となり、医学、スポーツ、人物評伝などの分野で執筆を重ねる。
『空白の軌跡』(講談社文庫)で第四回潮ノンフィクション賞、『遠いリング』(岩波現代文庫)で第十二回講談社ノンフィクション賞、『リターンマッチ』(文春文庫)で第二十六回大宅壮一ノンフィクション賞、『清冽』(中央公論新社)で第十四回桑原武夫学芸賞、を受賞。

2016年、書き手として出発して以降、2010年までに刊行された主要作品のほとんどが収録されている「後藤正治ノンフィクション集(全10巻)」の刊行が完結。

他の著者に、『関西の新実力者たち』(ブレーンセンター.1990)、『刻まれたシーン』(ブレーンセンター.1995)、『秋の季節に』(ブレーンセンター.2003)、『節義のために』(ブレーンセンター.2012)、『探訪 名ノンフィクション』(中央公論新社.2013)、『天人 深代惇郎と新聞の時代』(講談社.2014)などがある。


上記内容は2016年時点のものです。

目次

『清冽』
倚りかからず
花の名
母の家
根府川の海
汲む

Y
六月
一億二心
歳月
ハングルへの旅
品格
行方不明の時間
あとがき

『奇蹟の画家』
画廊
発掘
最期の一枚
見守る像

その日々
レストランの絵
変容と深化
静かな波紋
呼んでくれるものを
あとがき

『孤高の戦い人』
中断
冷さめた炎
三四郎三代
遅咲き

あとがき

第十巻解説――黒川博行
第十巻への覚書

黒川博行氏「解説」より

会うたびに思うが、後藤さんは紳士なのだ。ひととひとのつきあいにおいて真摯だといってもいい。わたしがなにか頼みごとをしても都合の許すかぎり応えてくれる。後藤さんが怒った顔を見たことがないし、他人の悪口を聞いた憶えもない。実にできたひとであり、大人だと思う。後藤さんがその作品において取材対象であるひとに徹底して寄り添い、“後藤節”とも称される情感豊かな作品を書かれるのは、そういった持って生まれた優しさがあるからだろう。