後藤正治ノンフィクション集 第4巻 『リターンマッチ』『私だけの勲章』



内容紹介
『リターンマッチ』
初版1994年/登場人物:脇浜義明
◎第二十六回大宅壮一ノンフィクション賞
◆人生に負けつづけたこの子たちに一つでも勝たせたい。
定時制高校にボクシング部が生まれた! 定時制高校の教壇に立って、二十数年、子供たちの変化 に脇浜義明は戸惑っていた。「成績は悪いが、ケンカは強い」が、いつ「成績も悪く、ケンカも弱い」になってしまったのか。脇浜は子供たちにひとつでも「勝つ」ことを知ってもらおうとボクシング部を創設する。それは彼自身の 敗者復活戦でもあった。

『私だけの勲章』
初版1990年/登場人物:福田二郎、米田豊昭、榎並公雄、 柳下茂、樋口一雄、田辺春夫、山口真、片岡馨、川藤幸三
◆自ら信じた世界に本気で賭ける男たちの肖像。
裏方たちの物語である。カラオケ全盛時代に、「演歌」に 賭けるネオン街の流し、シンクタンクを率いる京大天皇 事件関係者、御巣鷹山のスクープに成功したテレビクルー、選挙参謀に醒めた情熱、阪神名物代打男川藤幸三。卓抜した腕を持ち、名声を求めず、人生の哀歓を滲ませて街を行く、不器用で格好のいい男たちの肖像。


関連カテゴリ:
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  ノンフィクション:スポーツ
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商品コード:
9784833902540
販売価格(税込):
2,592

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書籍情報

発行日:2010/4 、 判型:文庫判 ・ソフトカバー 、 頁数:696頁 、 その他- 、 装幀:鈴木一誌 、 発行:ブレーンセンター

著者

後藤 正治(ゴトウ マサハル)

1946年、京都市に生まれる。1972年、京都大学農学部を卒業。
ノンフィクション作家となり、医学、スポーツ、人物評伝などの分野で執筆を重ねる。
『空白の軌跡』(講談社文庫)で第四回潮ノンフィクション賞、『遠いリング』(岩波現代文庫)で第十二回講談社ノンフィクション賞、『リターンマッチ』(文春文庫)で第二十六回大宅壮一ノンフィクション賞、『清冽』(中央公論新社)で第十四回桑原武夫学芸賞、を受賞。

2016年、書き手として出発して以降、2010年までに刊行された主要作品のほとんどが収録されている「後藤正治ノンフィクション集(全10巻)」の刊行が完結。

他の著者に、『関西の新実力者たち』(ブレーンセンター.1990)、『刻まれたシーン』(ブレーンセンター.1995)、『秋の季節に』(ブレーンセンター.2003)、『節義のために』(ブレーンセンター.2012)、『探訪 名ノンフィクション』(中央公論新社.2013)、『天人 深代惇郎と新聞の時代』(講談社.2014)などがある。


上記内容は2016年時点のものです。

目次

『リターン マッチ』
第一章……夜学
第二章……道場
第三章……攻防
第四章……硬派
第五章……敗北
第六章……亀裂
第七章……夏
番外編……その後──一九九五年
あとがき…その後──二〇〇一年

『私だけの勲章』
演歌──ネオン街・飛田に生きる最後の流し
幻の党派──先端シンクタンクはなぜ倒壊したのか
御巣鷹山──TV局の技術クルーによる大スクープ
選挙参謀──野合の知事選挙を動かす影の軍師
最後のひと振り──タイガースの代打男・川藤幸三
あとがき

第四巻解説──柳田邦男
第四巻への覚書

柳田邦男「解説」より

昨今、「事実をもって語らしめる」というノンフィクションの方法を、「事実なら何でも書いていい」と誤解して、取材者のモラルなどは何も持たないでプライバシー暴露に血道をあげたり、あげくは事実の確認さえろくにしないで取材リポートを書いたりするジャーナリストが多くなっている。その文品は惨憺たるものだ。そういう中で、当世ははやらない「堅実な」とか「地味な」という形容詞をあえて使いたくなる後藤さんの仕事の仕方と作風は、かえって重要なメッセージ性を持っている。そんな意味もこめて、私はこの『リターンマッチ』をいつまでも残したい作品と位置づけている。