後藤正治ノンフィクション集 第8巻 『ラグビーロマン』『復活』『冒険者たち』



内容紹介
『ラグビーロマン』岡仁詩とリベラル水脈
初版2006年/登場人物:岡仁詩
◆その埋み火のように甦る教訓。アマチュア・スポーツ精神の原点。
ラグビーは走る格闘技である。岡仁詩(1929年生)は太平洋戦争の真っ只中にラグビーと出会い魅せられた。のち選手として、監督として斬新な戦法をあみ出し、同志社大学をラグビー界のトップに導き、多くの指導者を育てた。日本の体育界に稀有なリベラル・ラガーマンの足跡を辿りつつ、アマチュアスポーツの原点を探る。

『復活』十の不死鳥伝説
初版2000年/登場人物:秋元正博、カズ山本、斎藤真由美、宮地克美、大野豊、高橋繁浩、柴田政人、ジョージ与那城、野村克也、杉原輝雄
◆彼らが教えてくれた。人はいつだって歩きだせる!凄絶な自己との闘い、鮮烈なカムバック──感動のスポーツ・アンソロジー。
彼らの共通項は、大きな挫折と遭遇し、深い谷底にある時間を過ごしていることである。同時に、その谷底から這い上がらんとして多くの労力を費やしたことである。その過程の一部を記したのが本書である。(中略)ただ、本書をまとめたいま、あらためて思う。復活が、元に戻るということなら本来的にありえないことではないか。<復活>とは、復活へと歩み出す意思と過程にすべてがあるのではなかろうか。スポーツに限定されることではない。人生の日々がまたそうであるに違いない。人はいつも途上にいる。(後藤正治「あとがき」より)

『人生の冒険者たち』
初版1997年/登場人物:湯浅貞雄、江夏豊、道浦母都子、宇野収、新宮晋、岩城裕一、小島太、吉田英枝、平尾誠二、大村晧一、柳田邦男
◆夢を追う11人。一読爽快、元気の出るノンフィクション。
街角でガス弾の匂いがふと甦るとき、全共闘世代の著者の背に寂寥が漂う。我々にとって生きるとはどんな意味があるのか──スポーツ、医学、経営、芸術など様々な分野で夢を追い求める現代の冒険者11人の情熱の源泉を探り、一読、人生そう悪くないものだと思わせる連作ノンフィクション。人に出会うと、ある種伝わってくる波動がある。……、その紋様が、書き手の波長とどこかで重なったり、擦れ違ったり、共鳴したりすることはしばしばあるものだ。ノンフィクションにおける取材は、その交差路を探り当てる作業であり、ノンフィクションを書くとは、伝わってきた波動が書き手の体内を通過してもう一度戻っていく波紋であるような気がする。


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商品コード:
9784833902588
販売価格(税込):
2,592

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書籍情報

発行日:2011/10 、 判型:文庫判 ・ソフトカバー 、 頁数:720頁 、 その他- 、 装幀:鈴木一誌 、 発行:ブレーンセンター

著者

後藤 正治(ゴトウ マサハル)

1946年、京都市に生まれる。1972年、京都大学農学部を卒業。
ノンフィクション作家となり、医学、スポーツ、人物評伝などの分野で執筆を重ねる。
『空白の軌跡』(講談社文庫)で第四回潮ノンフィクション賞、『遠いリング』(岩波現代文庫)で第十二回講談社ノンフィクション賞、『リターンマッチ』(文春文庫)で第二十六回大宅壮一ノンフィクション賞、『清冽』(中央公論新社)で第十四回桑原武夫学芸賞、を受賞。

2016年、書き手として出発して以降、2010年までに刊行された主要作品のほとんどが収録されている「後藤正治ノンフィクション集(全10巻)」の刊行が完結。

他の著者に、『関西の新実力者たち』(ブレーンセンター.1990)、『刻まれたシーン』(ブレーンセンター.1995)、『秋の季節に』(ブレーンセンター.2003)、『節義のために』(ブレーンセンター.2012)、『探訪 名ノンフィクション』(中央公論新社.2013)、『天人 深代惇郎と新聞の時代』(講談社.2014)などがある。


上記内容は2016年時点のものです。

目次

『ラグビーロマン』
序章………埋み火
第一章……天中
第二章……源流
第三章……突進
第四章……接戦
第五章……転機
第六章……雪辱
第七章……再会
第八章……奔放
第九章……歳月
主な参考文献
あとがき

『復活』
不死鳥いくたび
瀬戸際をしのぐ
コートのいざない
どろんこ少年
わが道に悔いなし
〇・一二秒の伝説
最後の任侠騎手
もう一人のラモス
大阪への帰還
挑む老雄
あとがき

『冒険者たち』
親方、人工心臓に挑む
わが世代を歌う
盛衰の果てに
風とたわむれ
鞍上、そのときを
死もまた悪くない
楕円球、自在なり
CGと遊ぶ
ノンフィクションを刻んで
あとがき

第八巻解説─今井一
第八巻への覚書

今井一 「解説」より

この作品での岡仁詩と学生たち、『遠いリング』でのエディ・タウンゼンと井岡弘樹、『リターンマッチ』での脇浜義明と彼の生徒たちなど、後藤の作品の中には、“師弟”の関わりを描いたものがいくつもある。その克明な描写は我々の胸を打つが、後藤はこうも語っている。
「ノンフィクションは、取材という行為を通して対象を描くわけですが、取材対象者から書き手も随分と養分を得ている。取材するとは取材されているということでもある。奪いつつ奪われるというか、人間の関係はすべて相互作用ですよね。この仕事を長くやってきて、ノンフィクションを書くという作業が随分と自分をつくってくれたように思いますね」
ならば、取材や執筆の時間を何より大切にしている後藤が、かなりの時間と労力を割くことを承知で教授職を受け容れたのは、そんな師弟関係への微かな憧れもあったのだろうか。