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奇跡の森 EXPO ’70



内容紹介
70 年万博の跡地は交通の要所から「ビジネスセンター」が構想されていたが、環境破壊・大気汚染・急激な都市化への批判に押され「緑に包まれた文化公園」へと政策が急展開した。

その背景には日本民族学の元祖と言われる経済人の渋沢敬三から始まり、芸術家でパリ大学民族学科卒の岡本太郎、文化人類学の泉靖一東大教授、梅棹忠夫京大教授、SF作家の小松左京、造園家の吉村元男へとつながる先駆者たちの共鳴関係が重なり「緑に包まれた文化公園」創りが始まった。

当初は30 年で人工的に森を創るなど不可能と思われたが、地球温暖化への危機感や生物多様性を希求する時代の声に応える道しるべとして「奇跡の森」はその存在意義が高まりつつある。

70年万博のテーマは「人類の進歩と調和」であり、その「調和」は「多様性」と表裏一体で、民族学から異文化理解を深めることができ、人工的に生物多様性の森を創る「万博の森」は、未来に向けて地球市民の生き方であるSDGsを感得する場所にもなる。

2024年8月30日発行予定(予約受付中)


関連カテゴリ:
アート×ブレーンセンター
国際性×ブレーンセンター
 アート
  アート:写真集
商品コード:
978-4-8339-0556-5
販売価格(税込):
3,850

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著者プロフィール

畑 祥雄 (はた よしお)
京都市出身の写真家・映像プロデューサー。同志社大学法学部で学び写真社会学を研究、個人の作家活動と文化プロジェクトのプロデューサー&ディレクターをしながら、京都の成安造形大学、関西学院大学の教授を歴任。現在、大阪国際メディア図書館館長を務め付属の写真表現大学・Eスクールの総合ディレクターをしている。日本写真家協会(JPS)会員、エンジン01文化戦略会議会員。

伊藤俊治 美術史家/東京藝術大学名誉教授

畑祥雄の『EXPO ’70 奇跡の森』は、生きた森の内と外の流れを定点観測のように長期に渡り見つめ続け、森のプロセスとダイナミズムを写しとめようとした稀有な記録集である。写真集冒頭には1970年大阪万博当時の写真が掲げられている。端から端まで人工のパピリオン群と道路で埋め尽くされ、今の面影はまったく無い。しかし現在の緑溢れる大地の下には実は半世紀前のパピリオンの残骸が眠っている。瓦礫に盛土をし公園を作ったため水捌けが良く、樹木の生育は早く、多数の生き物が生息できる環境が整った。人の手が介在することで、人と自然が互いを高めあい、生物の多様性と途絶えていた流れが回復する。密生林や疎生林が組みあわされ、水系が整備され、虫や蝶が花と戯れ、水鳥や亀が沼に潜み、共生と共創の森をかたちづくる。
(序文「EXPO ’70 森のレガシー」より)

吉村元男 造園家/環境学者/万博の森設計者

生物多様性の人工の森は、天然の森からいえば異常な森である。写真家畑祥雄は、二次元の写真の印画紙に、人間がつくった生物多様性の人工の森の実像を鮮やかに浮かび上がらせた。人工の森は、多種多様の樹木の林冠群が隙間なく重なり合い、葉、幹、根、苔、生きものが空間を埋め尽くす自然界にない異常な立体空間である。この立体空間を、畑祥雄は定点観測と独特の撮影技術によって、すべての生物の営みの時間を止め、生物多様性の世界を風景として固定される瞬間を記録した。
畑祥雄は、生物多様性の人工の世界をあぶりだすことに世界で初めて成功した写真家である。奇跡の森の100年先のクライマックスまでの遷移の過程を追跡するには、畑の定点観測の手法しかない。86歳の私はまもなくこの世から消えていくことになるが、若い世代によって、奇跡の森の行く末を見守ってほしい。私の願いである。
(序文「都市公園革命」より)