かくて緑は残った 甲山森林公園の歴史



内容紹介
都市近郊に育まれた「緑の文化」として希有な存在である甲山森林公園。現在に至るまでの歴史の所産を記録する。

都市近郊に育まれた「緑の文化」は、いかなる歴史の所産として生まれたか。「緑」は物質のように見えながら、実は流転する「文化」であり、そして優れてそれ以上のものである。

私はランドスケープアーキテクトであるので、作品が世に行き続けることが最高の喜びである。しかし作品は”もの”である以上、施設のみならず自然さえも、あっという間になくなる運命を内包している。したがって、これが文化として引き継がれていくには、「言葉」という記号に置き換えておくことが必要である。 (「序」より)


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商品コード:
9784833906050
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書籍情報

発行日:2002 、 判型:A5判(学術書等) ・ソフトカバー 、 頁数:135頁 、 その他- 、 装幀:- 、 発行:日本造園修景協会兵庫県支部 発売:ブレーンセンター

著者

辰巳信哉(たつみ・しんや)\n1940年生まれ。岡山大学農学部園芸学科卒業後、1962年から兵庫県に勤務。一貫して公園部門を歩み、県立公園の整備や管理に携わる。公園緑地課長を務め2000年に定年退職後は、(財)兵庫県園芸・公園協会常務理事、(財)日本造園修景協会理事などを務める。

目次



第Ⅰ章 甲山の歴史
  1.甲山の起源
  2.仁川流域の古代文化
  3.神呪寺の開基と興亡
  4.甲山と神呪村
  5.仁川の水争いと上ヶ原用水
  6.明治維新の甲山
  7.官林の払下げ
  8.町村合併と都市計画の施行

第Ⅱ章 甲山の緑を守る運動
  1.戦災からの再起─都市計画の再開
  2.観光開発の時代
  3.緑地保全制度の導入
  4.西宮市甲山自然植物園の整備
  5.甲山国有林民間払下げ反対運動

第Ⅲ章 県立公園決定の経緯と基本計画
  1.県政100年記念事業
  2.甲山に決定の経緯
  3.国の明治百年記念事業への採択
  4.基本計画策定と国の設置要綱
  5.系各地の現況(基本計画当時)
  6.計画の基本的な考え方
  7.基本計画

第Ⅳ章 整備事業
  1.着工条件の整備
  2.暫定的な事業着手
  3.私有地の無償貸借と都市計画決定
  4.神呪寺有地の地上権設定
  5.国有林の買収
  6.元国有林の事後の制約
  7.前期整備工事
  8.一部開園
  9.後期整備工事
  10.開園式
  11.開園後の残事業
  12.整備事業総括
  13.公園整備を推進した人々

第Ⅴ章 公園管理と拡張事業
  1.管理体制の整備
  2.施設の充実
  3.植物管理と湿原の保全
  4.アクセスの整備
  5.バリアフリー化
  6.緑地保全の充実と課題
  7.天皇御在位60周年記念健康運動公園
  8.暫定着工と国有林取扱いの曲折
  9.反対運動と計画の見直し
  10.拡張工事
  11.拡張事業の意義と課題

おわりに